小網代カップ2017（11/3～11/4）

11月3日(金)から4日(土)にかけて小網代カップ(大島回航レース)に参加しました。 現役４名に加え、OBのかた2名に乗船していただき、計6名での参加となりました。 小網代カップは、昨年竜王岬沖でMAX40ノットほどの強風に吹かれリタイアした経緯があり、ほかのレースとは違った思い入れ(あるいはビビり)がありました。 北の風を受けてスタートはジャストで決まり、本部船寄りからベアしてスピンアップ。そのまま作戦通りに艇団の右(西)に出て、下田を目指すくらいのコースで 沖に突っ込んで、ジャイブを返し、大島を狙っていきました。風は落ち気味でスタート時10ノットから、大島北沖では3ノット程に。

風の弱いうちに、と交代でご飯を食べ、夜に備えました。 西側に伸ばしたのはくろしお、ゲフィオンなどの３艇程でしたが、ラムラインを進む艇よりも風が残っていたのか、前にうっすらと(Lady Kanon？)1艇見えるだけで、大島付近で他の艇はおらず。この段階では前を走っているのか、それとも中盤くらいなのかハッキリとは分からず。

ただ、航跡図を見ると大島アプローチまでは、Lady Kanonの後ろにつけて、２位だったことが判明！ 17時頃から南の風を受けて、クローズホールドで大島回航に入りますが、強い潮(最大4ノット)が真風上から来る影響でなかなか前に進めず。 日が沈んだ頃に、トレッキーやテティスといった40ftクラスの大型艇がくろしおを抜かしていき、これまで前を走っていたことに嬉しいというより驚きつつも、灯台との位置関係があまり変わらないことに歯がゆさを募らせてゆきました。予報によると夜はかなり風が上がるとのこと。風が上がる前に島の南を回ってなんとかベアしたい…。心の中で去年の再来を予感しました。 「計器で航跡を見ると潮に流され、タッキングアングルがえらいことになっている」と監督。航跡図をみると、ほとんどタッキングアングル180度！　チラリと見た航跡図は見たことがないような歪な形に。対水速度は6ノット台なのに、対地速度は2～3ノット台という悲惨な状態に。 回航でかなりの艇に抜かれるも、島に寄せて潮の弱いところを探し、ハイクアウトするクルーとブラックセールのおかげで、MAX13ノットほどの風にジブチェンジすることなくなんとか持ちこたえ、22～23時頃に念願のベア。2～30分もしないうちに風が上がり(もしくは風の強い海域に入り)最大20ノット吹きましたが、アビームだったので「もっと吹け！」とすら思いつつほっと一息。 今までの苦労が嘘のようにあっさりと大島の西側を回り、更にベアして赤白へ向けることに。 南西20ノットオーバーの風にTWA140-150°でスピンは上げられずジェノアで下るも、ボートスピード8-10ノット。このときもポートから5ノットほどの強烈な潮をうけていました。一時間ほど走ると風が落ち、丁度本船航路も抜けたのでスピンアップ(おそらく0時過ぎ)。その頃から無線でトップ艇団のフィニッシュ一時間前コールが聞こえはじめました。 アビームでスピンを張り、ボートスピード6-7ノット。赤白回航前に風が上がりブローチングの連続となったため、スピンを下ろして再びジェノアで走ることに。最後は北西の風を受けて午前2時56分にフィニッシュ。 約16時間半のレースとなりました。 結果は13艇中8位。KFRクラスでは5艇中3位となり、入賞することが出来ました。 Ⅴ世で参加した外洋レースでは完走することは出来ても、あまりいい順位を取ることが出来ていなかったので、真ん中くらいの順位を取れたこと、そして大島回航で順位を落としたことは残念でしたが、大島アプローチまで前を走れたこと、とても嬉しく思いました。 ヘッドセールにスピンとジェノアしか使わずにすんだことで、トラブルがほとんど起きず、安定して走ることが出来ました。この点で殆ど全てのセールを使った昨年のレースとは対照的でした。また、スピンアップ、ダウンのタイミングも良かったと思います。 ただ、同じコースを取ったゲフィオン(千葉大のOB乗船)が優勝したので、悔やまれるところも多々あります。やはり大島回航に慣れている方は、回り方を熟知していたようです。潮が強い時は、波浮回航の際には出来るだけ島に寄せて、ショートタックでギリギリを攻めるのがセオリーらしいです。

今年の外洋レースは全て終了となりましたが、12月のアニオールズカップのプレ大会に向けて上下レースの練習に取り組んでいく予定です。

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以下のサイトで小網代カップの航跡図をダウンロード出来ます。